DRL TEN
AAschoolにて、
AA DRL(Design Research Lab at the Architectural Association)の十周年イベントが開催されてます。
AADRLはAAschoolのMA(日本でいう大学院)のコースのひとつで、一口に言えばコンピューターによる形態生成やネットワークの可能性を追求しているところ。
23日の開催されたセミナーに行ってきたのですが、終始会場を歩き回っていた、(そして途中に僕の足を踏んだ)現AA学長のブレット・スティールが元DRLのユニットマスターでもあったせいか、終始笑いを交えた和やかムード。
OMA, Zaha, MAD, MVRDVをはじめとする世界中の有名建築オフィスに散らばって働く卒業生達が自分の関わったプロジェクトをプレゼン。結構皆プロジェクトのキーパーソンであるようで、しかもシアトル図書館からザハの都市計画まで、見た事あるものばかり。
早稲田からAA出てMADにいったHayano Yosuke氏はむっちゃJapanese Englishだったけど、巧みな話術ですげーウケてたw。外国人によって英語が蹂躙されているロンドンにおいて発音の上手い下手は屁みたいなものである。(?)
それにしても本当にAAは国際色豊かだ。
セミナーの最後はパブリックディスカッション。皆熱く語る語る語る(色んな訛りの英語で)。これがAAかと実感する。普段のジュリーでも作品が詩的であろうとなかろうと、オーセンティックであろうとアヴァンギャルドであろうと、説明・主張無しでは許されない世界なのだろう。
そして結構な超満員。

ちなみに2/29よりAA前のBedford Squareで、学内コンペによって選ばれた学生作のパビリオンがOPENします。只今、建設中。


できたらこんな感じらしい。く、栗っ。

元のCGの方が幾分シュっとしてます。

それにしても、3Dプリンティングって凄いね。

どうしてもこういうパラメトリック、アルゴリズムな建築見る時って、流線的なサーフェースだったり、所謂"ザハ"っぽい形状に目を引かれるけど、ブレット・スティールが"CORPRATE FIELDS(2005)"の序書で述べてるように、これらのモデルのそういったシームレスなフォームやダイアグラムに目をやるより先に、全体的な前提として「高いレベルで同律的なpeer-to-peerでのコミュニケーション、教授法、意見交換の新しい形の獲得という狙い」があるのを忘れてはいけない。
そのために、アルゴリズム、ツール、パラメータといったプロセス明示、自己生成の手段があるのであって表層的なところだけで判断するのは安直であると感じる。流線的なデザインが氾濫するようになって、もはや稚拙な抵抗も過剰な信奉もなくなった今、もう一歩踏み込んだ議論が必要でしょう。
ブレット・スティールは更に、「我々の(教授法)は、未だに蔓延るエキセントリックで恣意的なデザイン、建築セレブとそのスタイル、そしてより最近の専売特許的なデザイン手法や、高度に詩的で個人ナイズされたセオリーへの挑戦としてデザインされている」と述べていて、実際DRLではデザインは個人ではなく、数人のグループによって、多様な'ツール'を使用して決定される。またこのコラボ的な手法や多様なツールという方法をとることによって、モダニズム(近年ではデコンやポスト構造主義)のバイアスへのカウンターを模索してきたとも述べている。
集団でのデザイン、そのためのプロセスの透明性、共有。
この本は、ほとんど学生の作品の画像で占められていてソレ自体も結構目を見張るようなものなのだけど、それにも増してブレット・スティールのたった7ページの序書のパワーは凄い。
そして「高度に個人ナイズされたデザイン手法、セオリー」と聞くとどうしてもAAと並ぶイギリス建築界双璧のもう片方、UCLバートレットの学生の作品群が頭に浮かんでしまうのは、自分だけだろうかw。
独りよがりを嫌って、独りよがりに終わるのか、ダイナミズムと成り得るのか。
ちなみにエキシビションは~3/18。
3/13にDRL TEN: A DESIGN RESEARCH COMPENDIUMという本が発売されるそうです。 あとこの記事のCORPORATE FIELDSの訳は筆者による稚拙なものですが、悪しからず。。。
↓原典にあたるのをお薦めします。
<関連>
・
AAschool・
AA DRL.net (結構イカツイ)
・
グローバル・ネットワーク時代の建築教育│今村創平
・
The Corporation若干関係無いけど、コーポつながりでメモ。
資本主義における株式会社がいかに独善的であるかのドキュメンタリー。
偏っている感は否めないが、
株式会社を独立した人格としてみなしているあたりは面白い。
法、ルールによって集団が如何にシステムをつくるか、
集団心理について考えるのも面白そうだに。